top of page

風のまつり日③ 高尾から神戸へ

横山さんは宮崎県でも穏やかな田舎のご出身とのこと。東京でもここ数年で高尾町、八王子市の西南部に位置する東京の人に言わせれば、それそれは自然豊かな、ものすごい田舎、なのだそうです。こちらに居を移して随分と心身ともに落ち着き、それが製作にも反映しているとのこと。


そんな遠くから、9月7日(土)に在廊を果たしてくれた横山さん。ようやくゆっくりとお話することができました。また、会いにきてくださった関西のゲストととも接点をお持ちになれたご様子です。


彼女がこられた時に必ず伺いたかったのが、彼女を支えている2匹の犬、甲斐犬のこ。

犬の話をし始めると「帰りたくなっちゃった」と話す。

「きりしま」と「いぶき」。霧島連山と伊吹山からとったと言う。特に伊吹山は、東京と京都の新幹線の中で、伊吹山の形がかっこいいなーとしみじみ思い、2匹目に迎えたメスの甲斐犬につけたのだそうです。


心の安寧は、山や空や、大地、空気や風から得ていることをしみじみと感じさせられます。故郷の宮崎県に戻ることはなかなか叶わないけれど、幼少期のころにしみついたそういうバイオームみたいなものが今の生活にすっかりと感じることができたことは、画家として伸びある時に必要な要素だと思わざるを得ない。


ただ、犬と暮らすことは初めてだとのこと。同種類のオスとメスの2匹。訳あって巡り合った2匹。そして、人間との暮らし。横山さんにとっては、気を赦したり、慈しんだり、感情を解放し受容しあえるのも、自然とはまた異なる要素だと。


言葉のはしばしにわずかに残る宮崎県のイントネーションとあいまって、横山さんの幼い頃の横顔をみたような、神戸在廊でした。




Comments


bottom of page