彼女の描く人物の表情、手、足。逞しく、けれど柔らかく丸い。鑑賞した人が「懐かしい気持ちになる」「日本の物語の絵のよう」と感想を教えてくれます。
横山さんが在廊された際に、昨年より線が丸く柔らかくなりましたけれども、この雰囲気は変わらないですね。特に人の表情のモチーフは何かを参考してしているのかと尋ねました。
意識しているつもりはありませんでしたが、確かに滝平二郎の作風は好きですし、今最ものめり込んでいるのは赤羽末吉かもしれません。昔話や民話を絵でも表現している彼らの作品は、ダイナミックで生命力あふれる造形から素朴がゆえに純粋な美しさを表現しているのは大きく感化されています。(横山芙實)
誰かのモチーフのようであるも、独自の世界観と背景をもった現代日本画の世界とは一線を画す、横山さんの作品の魅力が余すところなく注がれたその瞬間に立ち会えて、本当に幸せな個展です。
横山芙實 日本画個展「風のまつり日」
2024年9月15日(日) 11:00−17:00
2024年9月16日(月) 11:00−15:00
さて、あと残りわずかな会期。ぜひみなさんもお立ち寄りください。