小田原を拠点に作陶をするのは、鈴木隆さん。彼もまたおもしろい経歴の持ち主。
さておき、工房は相模湾を見渡せ、急斜面の山側には色づいた柑橘類のビタミンカラーがアクセントになっていました。
よい季節に訪問が叶いました。
鈴木作品の大きな特徴である貫入(ヒビ)は、釉薬と本体の焼成時にできる、膨張収縮率の違いにより発生します。そして、その貫入も焼成時間差を計算することで、見えるヒビにも色が異なって見えてきます。
貫入青瓷は、厚い釉薬層に幾重にも入ったひびに光が反射して、
浮かび上がる模様がくっきり。見た目から氷裂貫入、亀甲貫入、薔薇貫入などと呼ばれたりするのだそうですよ。
子供の頃、土鍋料理のとり碗としてつかっていたのがグレーの貫入碗でした。その記憶からか、いつかは少し揃えたいなと思っていたものと出会えました。
個展一点ものから、日常でお使いいただける120点ほど展示予定。
初日は在廊の計画もしていただいています。会期までに鈴木隆作品の予習を、blogでご紹介してゆく予定です。