すでに試行錯誤の上に出来上がっているキットとプログラムが彼女にはありました。
「綿を詰めるだけなのよ」。立体ですから動物の基礎となる骨格は大切なパート。誰が綿を詰めても愛らしさと品格を維持しつつ、立体クラフトとしての土台が形成されねばならないわけです。はじめのうちワイワイな雰囲気が、一筋縄ではいかない詰める作業の意味を感じて変化していきます。精緻に計算されたパターンによる愛らしさと気品。でも綿の入れ方で鹿の顔立ちも変わります。
やっとの思いで土台ができ、唯一の装飾となるレースを首回りにあしらう創造的な作業で、またもや気づくのです。自分のセンスを。どんなのが素敵な装飾なんだろう。前から眺めたり、横から眺めたり。やがて気づくはず、壁にかけることを。立体物である鹿の首にレースやサテンループを巻くことでどんな効果が出るのか。前傾ですからループはもちろんレースも前垂れになる。ライトを照らすと白地に陰翳が出てくる。都築まゆ美さんにはきちんと伝わっていたし、そんな仕掛けや気づきがすでに取り入れられているのです。お考えいただいたワークショップ。
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だんだん言葉数が少なくなります。
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レースも装着
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