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漆と向き合う人 黒木紗世

展覧会が始まる前から、問い合わせが多くはいった黒木さんの作品。「花凪」。蓋物の規方にまで螺鈿がつめられています。豪華なのだけれどもシックな作品。


京都で行われた3月の展示にあわせ、茶箱のお道具をつくりました。少し小ぶりでちいさなお道具たちがとても愛らしく、資料など集めるうちに、いつか持ち歩ける自分だけの茶箱を持ちたいと思っています。


黒木さんもやはり、漆がそこここに使われる茶道の道具や、その設にご興味を持たれていますね。いえ、本当にそれは自然の摂理かと思います。そして、その所作も、外国人の目から見れば、まるで儀式だし、計算尽くされた作業にも見えると、この桜の時期のお茶席でご一緒したギリシャの方がおっしゃっていました。


「花凪」  売約済

栞の由来を初めて教えていただき、とても興味を持ちました。印として機能をするよう目に留まる模様を心がけました。シンプルな板状の形態に、日々目にする自然の風景を描こうと思いました。紙胎で透かしを入れる事で軽やかさを表現したものもございます。テーマを頂けるのは新しい発見もあったり、挑戦にも繋がるので有り難い経験でした。


嬉しいお言葉です。黒木さんの栞は、予定の数より多めにお納めくださったのですが、手にいれるには、数枚を並べても大きすぎにならないので、複数枚で壁のアートとしても楽しめそうです。


どんなに忙しい時でも、食事はかかさず取りたいです。凝った料理をする事はめったにありませんが良い切り替えとなります。そして、散歩は大好きです。今の季節ですと、山に山菜採りに出かけます。春から初夏になると小さい頃から野山で山菜を採ることに夢中でした。

自然を目にしてると癒やされますし、とてもワクワクします。





新年は地震の経験からのスタートでした。今までに経験したことのない揺れにびっくりし、山に逃げました。

自然の恐ろしさや、身の回りの準備を再度考え直す機会となりました。

だからというわけではありませんが、住む環境の変化を模索しています。

ここ何年か金沢に住んでいますが、新しい環境で生まれる作風もあるかと思うので、すぐにではありませんが考えつつあります。(黒木紗世)


*文中の黒太文字は、黒木紗世さんのメッセージです。

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