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漆と向き合う人 田中若葉

若草色の漆を扱っている作家ということと、お名前の若葉ですぐに一致した田中若葉さん。広島県の出身ですが、現在金沢で漆芸に関しての活動をされているそうです。今回ご一緒されている黒木紗世さんとも懇意にされていると伺いました。

切磋琢磨できる環境が、美しい金沢であるのは心強いものです。

年初の地震の際には、ご実家の広島に帰省されていたとのことですが、心境を思うといてもたってもいられなかっただろうなと思います。



漆を扱うからというわけではないけれども、漆作品をお求めになる方や扱う方には、やはり茶道など伝統的なものに携わるかたも多く、自然とご自身もそちらへの理解を深めていこうと思われるのでしょうね。


以前よりお茶を習っているのですが、少しお休みしていました。最近、またお稽古に通いたいなと思い、それに伴って本格的に着物を自分できちんと着られるように練習したいです。


と、和への親和性に興味をお持ちになられたご様子。それはもう、必然でもあろうかと思います。



今回、BIOMEからの共通アイテムとして、しおりをご提示されました。様々な言の葉が記されている本やノート、それらを閉じてまた開くときに眺めて癒されるような栞にしたいと思い制作しました。外で読書をしている時にひらりと本に落ちてきた葉っぱのような軽やかなイメージの栞です。檜の板材を、葉っぱの形に削り卵殻と和紙で加飾しています。



田中さんの栞には「ことのは」と作品名を名付けてくださいました。ゲストからは、「髪飾りとして差してもとてもモダン!」となるほどなご提案をいただいた作品でもあります

小ぶりだけれども、手のひらの中に収まるサイズ。震災などがあったときこそ、他者の意見や空想の物語などをたのしみ、世界を広げることも大切かと。

最後にこうしめくくってくださいました。


いろいろな事に対して考えすぎないこと、ため込みすぎないことを大切にしたいです。


(田中若葉)



*文中の太黒字部分は、田中若葉さんからのメッセージです。



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