道の駅「富士吉田」の駐車場で待ち合わせしましょうかと小野理恵さんは決めてくれました。山梨県へゆくのはいつ位ぶりだろうと思いながら、レンタカーを走らせると、左斜め前に、想像をはるかに超える大きさの世界文化遺産・富士山がみえてきます。
もうそれだけで、神々しい気分となります。
車中でお話もできますからと組んでくれたスケジュールも、結局最後は時間がなくなってしまうほど、たくさんのお話をして過ごした小野さんのアトリエ。
絵を描く方のスペースは、おおよそこんなふうに絵具や筆、パレットが広がっているのだろうと、普段自分の周りにはないさまざまな小物に、興味津々でした。
小野さんの話すことは、ある種、ご自身の生き様をなぞり、反芻し、悟り、懸命にいきてゆくことを体現するように感じます。
「魂の叫び」と、言ってよいでしょうか。
油彩個展のタイトルは、「もり・めぐる」、助詞を省略しました。どのようにとらえていただいても構いません。ただ、ものごとには道理や因果というものが、おのずからあって、人生の中で抗いたいこと、無理をすること、回避することも、いつかきっと、何かの形で修正され昇華されるもの、といった気持ち感じた小野さんのお話。
点描画を重ねた、不思議な色の混じりを遠く近く感じながらお楽しみください。
ご自身の趣向が投影されて、感想につながっていく個展になるのではないかと想像しています。
8月27日(土)正午より。BIOMEでお待ちしております。