1月早々からスタートの個展はBIOMEの難産の上に、1月末からのLEAPING OUTで、神戸北野坂の陽射しがよく入り、真白な壁によく映える場所でようやく無観客から、リアル個展へと進めることができた「Blue Moon&Flow」個展。
光の効果は、繊細な瀬戸内ブルーを際立たせ、通りすがりで覗き込む人々、一体どうなっているのとサイドから眺める人、なんて美しいのと感嘆の声をあげる人、大いに廊内が賑わいました。杉山利恵、瀬戸内ブルーというブランドではなく、純粋に美しいとガラスとその意匠やガラスの配置に見惚れる観客に、リアル開催、会期延長を判断したことを本当によかったと噛み締めました。
改めて、杉山利恵さん、お運びくださった皆様、
この場のためにご尽力いただいた関係者の皆様にお礼を申し上げます。
香川県高松市に、杉山利恵さんは工房とショップを構えています。
「瀬戸内ブルー」の由来も自然からの青。そして、この数年で生み出した香川県産のオリーブを使用した「オリーブ硝子」も個展終了のお知らせとあわせて、ご紹介します。
トラックいっぱいのオリーブの枝や葉。乾燥させて燃やし、粉末に。その粉とガラスを混ぜ合わせ飴状に溶かしたものがこれ。本当に自然のままのオリーブ色でした。ですから、色の濃淡等が微妙に違うそのニュアンスの差が唯一無二の色になっています。
現在、自然の色に注視した創作活動を続ける杉山さんは、お出会いするたびにその意志の強さや想いを形にしてゆくバイタリティを、静かに淡々と、それでいて見せつけてくれるのです。 ー RGG Gallery