川合 優(Masaru Kawai)
木工家
/ SOMAディレクター
1979年、岐阜県の農家生まれ。
山を駆け回り、親類の経営する工務店で遊んで育つ。
2001年に京都精華大学建築専攻卒業後、
飛騨での木工修行、京都での家具修行を経て
2007年に独立。
2016年にSOMAを立上げ、同ブランドのディレクターとして森と人とを繋ぐ活動をしている。
飲食とアパレル以外は取り扱います、とキャッチフレーズで自己紹介しているBIOMEですが、当時木工や金工の学びすら不足していました。
とはいえ、山にわけいって遊べる時代の幼少期ですし、触る岩や土、樹木や草花は傍るいつもある自然物でしたし、町を俯瞰できる場所である小さな山や登れる木は、肌でわかるような気がしていたのです。
さて、川合さんも山の中で育った方。メールでのやりとりでは、日本国内だけではなく欧州での展覧会もご予定されていて忙しい中にも、何か勢いを感じる雰囲気と、何よりも温厚で優しさに溢れる思考をされる印象でした。
2020年2月。神楽坂で工芸の展覧会があると知り、工夫された会場で面白い試みを興味深く拝見していました。緊張感は全くないのですが、熱気に満ちていてこれまで知っている展示手法とも、目的も異なる展覧会でした。パートごとに拝見していくといい香りのする作品のそばに佇んでいる長身の男性。
「あ!あれ?」とアーティスト名を拝見し、周りも気にせず奇声をあげてしまいました。「神戸のBIOMEですよ」と言って、二人でいやぁーだのうわぁーだの不思議な対面に、きっとつい先日メールのやりとりをしたばかりで、いい巡り合わせなのだと実感しました。
川合さんは木工だけではない多才な側面をお持ちなのです。けれど、今回はやっぱり木工をお寄せいただけそうです。大変神々しい体を持つ素敵な作品ですよ。