白雲抱幽石。茶事の掛軸でよく見かける禅語。大判のシルクスクリーンのタイトルは、この5つの漢字が割り振られています。(漢詩として謝霊運や寒山のものが有名。調べてみて下さいね)
初夏の景色を詠ったものといわれています。が、季節は関係なくこと語の世界観や宇宙が意図に合致したのだそうです。明日から設置する大きなシルクスクリーンのタイトルと添えられたメッセージをご紹介いたします。
今回寺田マユミが、この5文字をどんな風に割り当てたのか。大判シルクスクリーン作品、ぜひお楽しみください。
白
まっさらで、なにもない、
無でもあり、正であり、潔い、です。
雲
つかみようがないもの
けれど、水蒸気の粒のあつまりで
しっとりとつつみこみます。
幽
奥深く、暗いのだけれど
他人には知り得ない奥深いものなのです。
石
ちいさく、転がっているそれは
ときに庭園の岩にも、川底で転がる丸石にも
見えます。
そして自然の力で風化し変容します。
抱
受け容れましょう。
はじきだすのはかんたん。
いだいてみましょう。