9月最初の展覧会は、えんぴつ画でお楽しみいただきます。
アーティストは、仁方越由夏。にがたごしゆかさんです。
夏の終わりには、こどもたちの哀しい報せを聞くことが多いのは現代だからこそなのでしょうか。ものみる世界も、匂って感じて、心痛めて胸躍るそんな感情も、さまざまな形やタイミングで経験してゆくこどもたちには、「生きてゆく」ことができる環境を育んでやれる大人でいたいと思うし、経験や体験を豊かなものにしてやりたいと願い、考えます。
そして、高揚させる音楽や画像、ちょっといじわるくなってしまう小話や木の置けない仲間とのもくろみも、秋の気配を感じ始める頃には、クールダウンをして足元を見直してみます。夏の刺激をどう昇華させようか。
遠くから眺め、近くで凝視して、楽しめるえんぴつ画。
この沈思黙考に寄り添ってくれる作品だと、仁方越さんの作品を開梱しながら、考えていました。
さて、えんぴつ画と聞くと、ひとそれぞれ思い浮かべる作品があるかもしれません。仁方越由夏さんの筆致と、表現された世界観で、ファンタジックな時間をBIOMEでお楽しみください。