12月にであるのに日中はコートを脱がなくては汗ばむほどのBIOMEへの道のり。日陰に入ったり、建物の中でいると足元からひんやりとした空気が足元に絡みついてくる。
このギャップをさまざまな工夫をしなくては、な日々。
今日からスタートした「楚なり半透明な」3人のリレー展覧会は、牧野環さんからバトンを繋がれたのがむらいゆうこさん。BIOMEでは2度目の展覧会。
作品を設営しながら、確実に変化を遂げた作品の広がりを実感します。
むらいさんにも、一問一答です。
ーあなたが携わる日本画について、浅く広く、深く鋭くご紹介ください
高価な画材を用いていますし、手のかかる技法で描いている、という特別感があるのは日本画の特徴のひとつかもしれません。自分の解釈ですが、そんな背景をもった日本画や日本画材に魅力を感じる反面、いま現代、とりまく環境については考えるところが様々にあります。過渡期の中にいるのも運命だし、挑戦のしがいもあります。
ーモチーフや題材は、どのような時に、どのように浮かびますか。
面白いものや好きなものに出会った時。映画、小説、音楽、韓ドラなどなんでもあり。
ー日本画、というワーディングについて、何かひとこと。
もはや伝統も形式もない。岩絵具を使っていれば日本画という意識でいます。
ー好きな、興味のある美術アーティストを教えてください、そしてそれはなぜですか。
古美術が好き。最近見た展覧会の中ではインド細密画展が突出していた。美的感覚に西洋と東洋が混在している。日本画とイタリア古典絵画の両方を描く私にとっては親しみやすいものでした。
どうでしょう、このきれのよい回答。
そうなのです、むらいさんの魅力は日本画を学生時代から学んでいるにも関わらず、
いかに自身を客体化し、スタイルを確立させているところ。そして、扱うモチーフは幅広い。彼女は回答の通り、日常で見聞きし、感じたことを余すことなく自分のものとして咀嚼していることではないかと思います。
えてして人物を取り上げた作品は、面と向かい合って対峙しにくい傾向がありますが、今回のキーとなる作品は、少女を大きくフォーカスした作品。
日本画?!と思われたみなさま、ぜひ必見です。
12月9日(土)午後在廊予定です。はっきりとした時間は可能な限り告知いたさします。
ご期待ください。