能ある鷹は爪を隠すというのが、あたかも優秀な例えに使われますが、
そんなふうには感じないのです。
たからもの、おおくりものをキーに、アーティストが工夫や創造を凝らして出展してくださったこの展覧会。
多くの能書きは、ご紹介していません。
ただ一作品なので、ゲストが能動的に感じ入っていただきたい思いでいます。
檜垣文乃「HIDE AND SEEK」
不安だったりどきどきだったり、案外一人になってぼんやり考える時間になったり。物言わず思い起こさせるスケッチ。
左)小牧真子「re: flowers」 右)山田奈々未「In lava」「ozone sonde」「port lockroy」
タイトルを見てもわからないものだってあるでしょう。物言わず思考を促させる作品。山田さんの「氷」は観覧者からたくさんの感嘆の声をいただきます。
坂岡知子「蘇州の古民家から覗く」「蘇州の古民家を覗く」
日本の景色とはどこか違う。日本画の色ともどこか違う。何で描いてるんだろう、人たちが口ずさむ声が聞こえてきます。物言わず引き出しの多さを持ち合わせる作品。
鷹は、生きるためにその捕獲手法を身に備えたのであって、利口だから隠しているわけではないでしょう。BIOMEのたからもの展に寄せてくださった作品は、ゴージャスでも小難しい物でもなく、アーティストのウィットを感じさせるささやかで、たのしい作品が揃いました。
たからもの展を実際にご覧いただけるのは2月13日(日)15:00までです。
Meeting You Onlineでゆったりお愉しみいただくことも可能です。