ご覧の通り、野田さんの作品は観る人の心を鷲掴みにする「器」というより「絵画」です。和食器、洋食器とも違う、明るくて伸びやかで洗練された配色は、他に類を見ない作品ではないでしょうか。直近で彼女について、非常に丁寧に取材されたインタビュー記事がありますので、ぜひこちらもご一読されてみてください。
実のところBIOMEで個展ができないかと二人で検討したことがありましたが、販路に関しての課題で両者納得の元、実現できなかった経緯があります。何らかの方法で、そして違う形でご紹介することができないかと、たからものforおくりもの展覧会への出展に至りました。今回に向けて、アイテムも絵付も検討しながらの出展。作品のほとんどがプレートであることにも言及し、互いに意見を出し合ったり、食事をしながら食材を盛り付けた場合のことなど、今後の可能性にときめくばかり。さて、同じ模様は2枚としてないという野田作品をぜひ手に取ってご覧いただきたく思います。
野田夏実 Natsumi Noda
1992年 東京都生まれ
東北芸術工科大学美術科工芸コース陶芸専攻 卒業
東北芸術工科大学美術科工芸コース研究生 修了
現在は東京を拠点に活動