澄さんはカテゴリー分けできないアーティストで、美術家と呼ばせていただいています。
主な作品には写真と絵画。
前者は撮影した写真にアナログに手を加えています。ポートレイトの頭の部分から光が溢れるような作品や、カッターナイフを用いて無数のスリット(切れ込み)を入れるものなど。出来上がったものを観ると手作業の細かさに驚かされます。まるで自ら光を発したり取り込んだり、角度により見え方が変化するのは実際に観ていただくことでその楽しさを感じていただけます。
次に後者はドローイングなど。スケッチ的なものではなく、細やかな線と色彩が流れるように美しい作品たちです。
さらに最近は、糸を用いた作品にも挑戦しているそうです。
まさに「指に導かれるように」いろいろな作品をその指から生み出している澄作品。
シャッターを押す時、スリットを入れる時、線を引く時。難しいような当然のような「網膜の先の世界を見出す」をテーマとして創作する彼の繊細さは、実は身近なものでありテーマでありするところが魅力なのかもしれません。
澄 毅 Takeshi SUMI
1981年京都生まれ。
明治大学文学部・多摩美術大学情報デザイン学科卒業。
主に写真やドローイング作品を創作している。
2013年よりパリに拠点を移す。
2020年に日本へ帰国し、以降は京都を中心に制作・発表を続けている。
澄毅のweb siteより