BIOMEでは、吉村宗浩さんの水彩画を10点ご覧いただけます。現在どれも吉村さんらしからぬきちんとした表情の額装に収まっています。
さて、この「長靴とバケツ」。
左がBIOMEで展示、右は神戸元町歩歩琳堂画廊で展示しているものです。
同じ水彩画ですが、いかがですか。同じアーティストが同じモチーフで描いた水彩でも雰囲気がずいぶん異なります。
吉村さんは油彩を中心に、注目を集めているアーティストですが、ファンの中には吉村さんの水彩画を好む方も少なくありません。
吉村さんご自身も「油彩のほうが好きなんだろうけれど、水彩のおもしろさがあります」と。パレットで色を作ってしまわず、原色を塗り重ねて色を出す楽しさがいいのだそうです。奥の方に黄色を仕込んでいるから、乾いてみるといい感じのムラ。一方、白の長靴は絵具で白を塗りこめているので水彩にしては厚みが出ています。
ちなみに、ながぐつの登場も多いのですが、ゴムの長靴のトゥ部分がかわいらしく、お好きなのだそうですよ。透明水彩で重ねた色とこのアイテムは注目です。