横山芙實 Fumi Yokoyama
1992年 宮崎県生まれ
2015年 女子美術大学卒業制作賞
2017年 女子美術大学大学院 博士前期課程美術研究科 日本画研究領域 修了
《助成・スカラシップ》
2015年 佐藤国際文化育英財団第25期奨学生
2023年 日本美術家連盟「美術家のための支援事業」制作費支援
2024年 若手日本画家に対する展覧会助成
大きな作品を描いて、展示する時間や場所が欲しいんです。若手でそんな展覧会を考えたりもしています。
と横山さん。銀座の個展にお邪魔した際には、確かに素晴らしい構成で、大きな作品が決してその場を圧倒するというのではなく、それ以外のサイズと呼応している内容でした。
一度見れば、この作風を忘れることはないでしょう。
テンポよく語るのではなく、一旦呼吸をおいて考えたあと、返事は虚空を見つめてしかししっかりと話す。宮崎県の生まれで、東京に越してきた後も、比較的自然豊かなところにお住まいでその環境を気に入っているようでした。
そして、共通の犬の話題の時には相好を崩し、そのいたわりようは母のような優しさを感じます。いや、ちょっとちがうな、仲間?かな。
さて、この展覧会は「風のまつり日」と自ら題してくれました。
学生時代からの作品のテーマとして「私自身、私と兄、母親との関係」を掲げています。
そして、絵作りの一環として、自身の気分変調や置かれている環境を、
雨や風といった「気象」を描くことで表してきました。
少しその表現から遠ざかっている時期もありましたが、
2021年に自然豊かな東京の奥地へ移住し、この土地に吹き抜ける風の中に故郷の風を感じ、何とも言い難い郷愁が沸き起こったことで、また風を描くようになりました。(横山芙實)
母性あふれ、伸びやかな筆の動きを見ると、この人の小さく華奢な体にどんなパワーを秘めているのだろうと頼もしく思えるのでした。
神戸では初の個展。というより、東京での個展に集中されていましたので、それ以外で初と申し上げて良いと思います。
風が私たちにもたらす恵みも災いも、全てひっくるめて畏敬の念を示す。
そのような気持ちを込めて絵を描き、今回の展覧会の名前を「風のまつり日」としました。
(横山芙實)
横山芙實 日本画 個展
「風のまつり日」
2024年8月31日(土)-9月15日(日)
平 日:12:00−17:30
土 日:11:00−17:00
最終日:11:00-15:00
休 廊:水曜・木曜